在来工法の浴室をリフォームするためにかかる費用を紹介
ご自宅の浴室のリフォームを行う場合、どのくらい費用がかかるのかは気になりますよね。
浴室には、在来工法で作られた浴室とユニットバスの2種類があり、リフォームにかかる費用は、この浴室のタイプや工事の内容によって変動します。
今回は、在来工法の浴室をリフォームする際にかかる費用の相場をケース別に紹介します。
在来工法の浴室のリフォームをお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
在来工法の浴室とは
在来工法の浴室とは、昔ながらの在来工法という建築方法で作られた浴室のことです。
コンクリートで床や壁を作り、防水加工を施したあとに、砂とセメントと水を練り混ぜて作ったモルタルと、タイルの2つで仕上げます。
主な特徴は、サイズや素材、デザインを自由に決められるため、自分好みの浴室を実現できるという点です。
在来工法で作られた浴室のメリットとデメリット
ここからは、在来工法で浴室を作ると、どのようなメリットとデメリットがあるのかを紹介します。
在来工法の浴室のメリット
在来工法で浴室を作る場合の主なメリットは、浴室内の素材やデザインにこだわれるという点が挙げられます。
たとえば、ヒノキや大理石といった素材で浴槽を作ることや、手すりを設置することや窓のサイズを変更することなどが可能です。
オーダーメイドの浴室を作れるため、理想の浴室がある場合は、在来工法で浴室を作ることも検討してみましょう。
在来工法の浴室のデメリット
一方で、在来工法で浴室を作る場合は、掃除に手間がかかるというデメリットがあります。
なぜなら、在来工法で使用するタイルには溝があり、水垢などの汚れが溜まりやすいためです。
ほかにも、在来工法の浴室では浴槽のサイズやデザインなどをこだわることができるものの、その分リフォームにかかる費用は高く、工期も長くなる傾向があるため注意が必要です。
在来工法の浴室をユニットバスにリフォームするメリット・デメリット
在来工法の浴室のリフォームを行う場合、工事の期間の短さや費用などの観点から、ユニットバスに交換するケースが多く見られます。
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームを行う際にかかる費用の相場は、65万~150万円程度です。
ただし、ユニットバス自体のグレードや、浴室の状況などによって費用は変動するため、正確な費用はリフォーム業者に見積もりを依頼しましょう。
>>> 関連記事:ユニットバスはバスとトイレが一緒の浴室とは異なる?
ユニットバスにリフォームする場合のメリット
在来工法の浴室と比較すると、ユニットバスは断熱性に優れており、ヒートショックの対策に一定の効果が期待できるとされています。
ヒートショックとは、温度の急激な変化により血圧が大きく変動し、失神や脳卒中などの血管の病気を引き起こす健康被害のことです。
また、ユニットバスは浴室の設備が一体化しているため、在来工法の浴室よりも高い防水効果も期待できます。
くわえて、防カビの加工が施されたタイプのユニットバスを選んだ場合は、掃除の手間も省けるというメリットもあります。
さらに、リフォームにかかる工期が短いという点も、ユニットバスにリフォームするメリットといえるでしょう。
ユニットバスへのリフォームは、浴室の設備をパーツごとにすぐに組み立てられるため、工期の目安1週間前後とされています。
ユニットバスにリフォームする場合のデメリット
在来工法の浴室と比較した際に、ユニットバスは選ぶことができる素材やデザインが限られているという点はデメリットといえるでしょう。
ユニットバスでは、浴室の設備全体が完成している状態であるため、使うことができる部品の種類やサイズがあらかじめ決められています。
そのため、現在使っている在来浴室のサイズに対して、ユニットバスの規格が合っていないという場合は、交換できない可能性もあります。
在来工法の浴室をハーフユニットバスにリフォームするメリット・デメリット
浴室の形状が複雑な場合や、浴室のサイズが小さい場合には、ハーフユニットバスにリフォームすることも視野に入れましょう。
ハーフユニットバスとは、浴槽と洗い場、そして壁の下半分がユニットバスのように一体化している浴室のことです。
また、壁の上半分と天井は在来工法で仕上げます。
在来工法の浴室からハーフユニットバスへのリフォームを行う際にかかる費用の相場は、55万~200万円程度です。
ハーフユニットバスにリフォームする場合のメリット
在来工法の浴室からハーフユニットバスへのリフォームを行うメリットとして、浴室の下半分の防水機能が高まるという点が挙げられます。
なぜなら、壁の下半分である浴槽や洗い場が、水漏れを起こしにくい、ユニットバスのように設計されているためです。
また、壁の上半分と天井は在来工法で仕上げるため、天井や壁を自分好みのデザインにしたり、浴室内の高所に設備を導入したりすることも可能です。
ハーフユニットバスにリフォームする場合のデメリット
一方で、在来工法の浴室からハーフユニットバスへのリフォームを行うデメリットは、工事に対応できる業者が少ないという点にあります。
また、ハーフユニットバスの部品を取り扱っているメーカー自体も限られているため、必ずしも工事が依頼できるとは限りません。
そのため、浴室の素材やデザインに強いこだわりがあるという方には、ハーフユニットバスへのリフォームはおすすめできません。
また、ハーフユニットバスへのリフォーム工事は、従来の工事とは異なり、特殊な工事が必要となる場合もあります。
その結果、壁や天井のデザインなどにこだわりすぎると、リフォームにかかる費用が高額になる可能性もあるため注意しましょう。
>>> 関連記事:ユニットバスのサイズの選び方について詳しく解説
在来工法の浴室をユニットバス風にリフォームするメリット・デメリット
浴室自体の劣化が少ない場合や、現在の浴室の形状やサイズを維持したい場合は、ユニットバス風の浴室にリフォームするという方法もあります。
ユニットバス風の浴室にリフォームするためには、現在の浴室の壁に、そのままパネルを貼りつけることでユニットバスのような見た目に仕上げます。
在来工法の浴室からユニットバス風へのリフォームを行う際にかかる費用の相場は、10万~100万円程度です。
ただし、使用するパネルの種類や浴室のサイズによって費用は大きく変動するため、正確な見積もりをとりたい場合は、現地調査を依頼することをおすすめします。
ユニットバス風にリフォームする場合のメリット
在来工法の浴室からユニットバス風の浴室にリフォームを行うメリットとして、工期が短いという点や、リフォームにかかる費用が抑えられるという点が挙げられます。
なぜなら、ユニットバス風への浴室リフォームは、パネルを貼りつける作業がほとんどであり、解体工事が不要であるためです。
また、現在使っている浴室の形状やサイズに合わせてリフォームを行えるため、ユニットバスの交換ができないような複雑な構造の浴室や、小さいサイズの浴室でも対応可能です。
ユニットバス風にリフォームする場合のデメリット
在来工法の浴室からユニットバス風の浴室にリフォームを行う際は、解体工事を行わないため、建物の柱や土台の腐食を確認できないという点がデメリットとして挙げられます。
リフォームのあとに建物の腐食や水漏れなどが発覚した場合は、再度リフォーム工事や解体工事を依頼しなければなりません。
そのため、浴室の築年数が経過しているという場合や、浴室全体のリフォームを行いたいという場合には、別途で建物の調査を依頼することをおすすめします。
在来工法の浴室でエコバスリフォームを利用するメリット・デメリット
エコバスリフォームを利用するということも、在来工法の浴室をリフォームする方法の1つです。
エコバスリフォームとは、浴室の傷んだ部分を補修したあとに、パネルやシートを貼りつけることや塗装を行うことにより、浴室の状態をきれいにリフォームする方法のことです。
エコバスリフォームを利用して、在来工法の浴室のリフォームを行う際にかかる費用の相場は、3万~40万円程度とされています。
エコバスリフォームを利用する場合のメリット
エコバスリフォームを利用して、在来工法の浴室のリフォームを行うメリットは、費用を抑えつつ、きれいな浴室にすることが可能であるという点です。
床や壁に頑固な汚れが付着しているという場合や、気になるひび割れが生じているという場合であっても、新築のような浴室にリフォームできるでしょう。
エコバスリフォームを利用する場合のデメリット
エコバスリフォームを利用して、在来工法の浴室のリフォームを行うデメリットとして、対応できるリフォーム業者が限られているという点が挙げられます。
依頼するリフォーム業者によって、リフォーム工事の仕上がりに差が生じる可能性があるという点は注意しなければなりません。
また、エコバスリフォームは解体工事が不要であり、建物の柱や土台の状態を確認できないため、築年数が経過している浴室の場合は現地調査を依頼しましょう。
在来工法の浴室を新たに在来工法の浴室にリフォームするメリット・デメリット
現在の浴室のサイズの都合上、ユニットバスに交換ができない場合や、素材やデザインにこだわりたいという場合は、在来工法で新たに浴室をリフォームするという方法もあります。
在来工法の浴室から新たに在来工法の浴室へのリフォームを行う際にかかる費用の相場は、50万~200万円程度です。
ただし、工事の規模や使用する素材などによってかかる費用に変動があるため、費用面で不安を抱えている方は、見積もりの際にリフォーム業者に相談しましょう。
在来工法の浴室にリフォームする場合のメリット
在来工法の浴室から新たに在来工法の浴室へのリフォームを行うメリットは、浴槽や床、壁、そして天井の素材やデザインを自由に選べるという点です。
くわえて、現在の浴室のサイズを活かせるため、なるべくスペースを無駄にすることなく、広い浴室を実現することも可能です。
在来工法の浴室にリフォームする場合のデメリット
一概にはいえませんが、在来工法の浴室から新たに在来工法の浴室へのリフォームを行うデメリットとして、防水機能を高めにくいという点が挙げられます。
浴室の設備が一体化しているユニットバスと比べると、在来工法の浴室では、水漏れが生じる可能性があります。
また、在来工法の浴室は、素材やデザインにこだわることができるという一方で、リフォームにかかる費用は高く、工期も長くなる傾向があるという点は覚えておきましょう。
在来工法の浴室にリフォームする際の注意点
現在使っている浴室のタイプにかかわらず、新しく在来工法の浴室にリフォームを行う場合、追加費用が発生する可能性があるという点には注意が必要です。
なぜなら、防水加工をしっかりと施す必要があり、水漏れが生じた場合は、建物の補修が別途必要になる可能性もあるためです。
使用する素材によるものの、在来工法で作られた浴室はユニットバスと比べると、防水機能が劣ることもあります。
そのため、防水加工をきちんと施さなければ、浴室で水漏れが生じる可能性が高まります。
また、タイルの割れ目などから水漏れが生じると、カビが発生するだけではなく、最悪の場合、建物の柱や土台の腐食や、シロアリの被害が起きる可能性も考えられるでしょう。
在来工法の浴室をリフォームする際の費用はリフォームの内容によって変動する
いかがでしたでしょうか?
在来工法の浴室は、サイズやデザインなどを自由に決められるため、自分好みの浴室を作ることが可能です。
また、既存の在来工法の浴室を、ユニットバスあるいはハーフユニットバスなどへリフォームする場合にかかる費用の相場は、55万~200万円程度とされています。
ただし、部分的なリフォームであるエコバスリフォームや、パネルの貼りつけをメインとしたリフォームであれば、費用を抑えることも可能です。
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