ユニットバスのサイズの選び方について詳しく解説
2022.11.28
「浴室をユニットバスにリフォームしたいけれど、大きさがよくわからない」というお悩みを、おもちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ユニットバスは浴室の大きさによって、規格サイズが決まっています。
そこで本記事では、ユニットバスのサイズや、ユニットバスにリフォームした実際の事例などを紹介します。
ご自宅の浴室を、快適な広さのユニットバスにリフォームしたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
ユニットバスとは
ユニットバスとは、事前に壁や天井、そして床や浴槽といった浴室の部品を造り、リフォームしたい空間で部品を組み立てて造る浴室のことです。
在来工法とよばれる、タイルを並べて従来の方法で造られた浴室よりも、コストを抑えながら工事の期間も短縮できるという点が特徴です。
また、浴室の部品のデザインを選んだり、浴室暖房や乾燥などの機能を追加で選んだりできるため、見た目と機能性の両方を叶えられるという点も、魅力の1つでしょう。
>>> 関連記事:ユニットバスはバスとトイレが一緒の浴室とは異なる?
ユニットバスの規格サイズ
ユニットバスの規格は10cmごとに設定されており、浴室の幅と奥行きの寸法で決められます。
ユニットバスのサイズは「1216」や「1616」といった4桁の数字で表示されており、浴室リフォームを扱うすべてのメーカーやリフォーム業者で統一して使用されています。
たとえば、浴室の幅が120cmあり、奥行きが160cmの場合は「1216」が使われるというわけです。
また、浴室のサイズは1.0坪や1.5坪などの、床の面積で表示されることもあります。
1.0坪を例にすると、約2畳(182cm×182cm=約3.3平方メートル)です。
しかし、浴室の壁は厚みがあるため、1.0坪の床面積がある浴室でも実際に設置できるユニットバスは、1.0坪よりもやや小さくなることを覚えておきましょう。
以下に、ユニットバスのサイズと浴室の寸法の関係を紹介します。
ユニットバスと浴室のサイズの関係一覧
ユニットバスのサイズ | 浴室の寸法 | 坪での表記 |
1216 | 120cm×160cm(約1.9平方メートル) | 0.75坪 |
1317 | 130cm×170cm(約2.2平方メートル) | 0.75坪 |
1616 | 160cm×160cm(約2.6平方メートル) | 1.0坪 |
1717 | 170cm×170cm(約2.9平方メートル) | 1.0坪 |
1618 | 160cm×180cm(約2.9平方メートル) | 1.0坪 |
1818 | 180cm×180cm(約3.3平方メートル) | 1.25坪 |
1620 | 160cm×200cm(約3.2平方メートル) | 1.25坪 |
1621 | 160cm×210cm(約3.4平方メートル) | 1.25坪 |
1623 | 160cm×230cm(約3.7平方メートル) | 1.5坪 |
1624 | 160cm×240cm(約3.9平方メートル) | 1.5坪 |
このように、浴室の寸法によって、ユニットバスのサイズが決まります。
そのため、あらかじめ浴室の寸法を測っておくと、設置できるユニットバスのサイズがわかりやすくなるのでおすすめです。
ユニットバスのケース別のサイズ
ユニットバスは、ケースによって快適なサイズが変わります。
ここからは、それぞれのケース別におすすめのユニットバスのサイズを紹介します。
1人暮らしの場合
1人暮らし用のアパートやマンションの場合は、0.75坪の浴室が多いです。
ユニットバスのサイズは、1216や1317などが当てはまります。
大人1人が使用するのであれば問題なく使えますが、2人で浴室に入ると窮屈に感じるでしょう。
洗い場の広さもやや窮屈だと感じる可能性があり、浴槽では身長の高い方は脚を伸ばせないことも考えられます。
標準サイズの場合
標準サイズとは、約1.0坪の浴室のことです。
ユニットバスのサイズでは、1616や1618、そして1717などのサイズが当てはまります。
奥行きが130cmほどの浴槽を入れられるため、1人で浴槽に入る際は脚を伸ばしてくつろげるでしょう。
また、1616のサイズは一般的な大きさで、多くの種類があることが特徴です。
浴槽のデザインや形、そして浴槽の機能を選べるため、自由度が高いという点もユニットバスが人気な理由の1つです。
複数人で入るにはやや小さいため、1人暮らし用の物件で多く使用されています。
小さな子どもと入浴する場合
子どもと入浴したいという場合の浴室は、1.25坪以上の大きさがあるとよいでしょう。
ユニットバスのサイズとしては、1818や1620、そして1621などのサイズが当てはまります。
奥行きが130cm以上あり、幅も大きいため、小さな子どもと一緒に入浴する場合は1.25坪以上が適しています。
また、入浴に介助が必要な方がいる場合も、狭すぎず広すぎない1.0~1.25坪がおすすめです。
車いすや介助が必要な方と入浴する場合
親子で入浴する場合や、車いすを使用している方が入浴する場合は、大きめの1623や1624などのサイズがおすすめです。
大人が2人で入浴しても広々としており、奥行きも130cm以上あるため脚を伸ばしてくつろげます。
また、車いすの方や介助が必要な方も、洗い場と浴槽がそれぞれ広々としているため、入浴しやすいでしょう。
>>> 関連記事:お風呂リフォームを在来工法で行うメリットや注意点を紹介
快適な浴槽と洗い場の広さとは
では、入浴時に快適だと感じる浴槽や洗い場の広さは、どのくらいなのでしょうか。
以下に、それぞれの大きさとサイズ感をまとめました。
浴槽の広さとサイズ感
浴槽は、幅と奥行きでサイズが変わります。
特に浴槽の幅は、入浴した際の窮屈さやリラックス感などのサイズ感にかかわるため、ご自身や家族に合ったものを選びましょう。
以下に、浴槽の幅と浴槽に入った際のサイズ感をまとめました。
浴槽の広さとサイズ感
浴槽の幅 | 浴槽に入った際のサイズ感 |
100cm以下 | 脚を伸ばすことが難しく、窮屈に感じる大きさ |
100~130cm | 身長が160cmほどの人ならちょうどよいと感じる大きさ |
140cm | 身長が180cmほどの人がひざを曲げられるくらいの大きさ |
160cm | 脚を伸ばしてくつろげる大きさ |
180cm | 子どもと一緒に入っても余裕がある大きさ |
また、浴槽の奥行きは、規格で70cmに統一されています。
しかし、なかには奥行きが70cmより10~20cmほど大きい「ワイドタイプ」とよばれる浴槽も存在します。
ワイドタイプは、大人2人が浴槽に入っても窮屈感がなく、広々とした浴槽です。
より広い浴槽にしたいとお考えの方は、ワイドタイプの浴槽にすることがおすすめです。
洗い場の広さとサイズ感
前項で紹介したとおり、ワイドタイプ以外の浴槽の幅はほとんど変わらないため、浴室の坪数が洗い場の広さにつながります。
以下に、浴室の坪数と洗い場の広さの関係をまとめました。
浴室の坪数と洗い場の広さの関係
浴室の坪数 | 洗い場の広さ |
0.75坪 | 1人の入浴でもやや狭く感じる広さ |
1.0坪 | 1人の入浴では十分な広さ |
1.25坪 | 子どもとの入浴や介助がしやすい広さ |
1.5坪 | 大人2人でも十分な広さ |
洗い場が広ければ、複数人での入浴ができることや、介護が必要な人を介助しやすいことなどがメリットとして挙げられます。
しかし、浴室が広すぎると掃除の手間がかかったり、浴室全体が冷えやすくなったりするといったデメリットは、押さえておきましょう。
▼こちらの記事では狭いお風呂をリフォームで広くする方法について解説しております。
一般的なユニットバスのサイズとは
ユニットバスにはさまざまな大きさのものがありますが、一般的に使われているサイズは以下の4種類です。
一般的に使われるユニットバスのサイズ
- 1216(0.75坪)
- 1616(1.0坪)
- 1418(0.75坪)
- 1620(1.0坪)
これらのサイズは、多くのメーカーで取り扱っているため、デザインや種類が豊富です。
一軒家の場合は、1216や1616などのサイズが一般的であり、浴室の広さは1.0坪の場合が多い傾向にあります。
一方で、マンションに設置されているものの多くは1418や1620などのサイズで、浴室の広さは0.75坪が一般的です。
一軒家用とマンション用の大きさの違い
実は、ユニットバスは一軒家用とマンション用で大きさが違います。
一軒家の浴室は天井と床下が高い場合が多く、反対にマンションの浴室は天井と床下が低い場合が多いです。
そのため、一軒家用のユニットバスは、マンション用のものと4桁の数字の表記が同じでも、実際はやや小さくなっています。
たとえば、1216サイズ(120cm×160cm)のユニットバスは、一軒家用だと115cm×160cmで造られています。
これは、一般的な一軒家の浴室の広さに合わせた造りであるためです。
ただし、コンクリートや鉄筋で造られた住宅の場合は、マンションの規格サイズが当てはまる場合も考えられます。
一軒家でもマンションでも、浴室の広さに合わせたユニットバスを選ぶということが大切です。
▼関連記事
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ユニットバスにリフォームできる条件
ユニットバスは先述したとおり、あらかじめ浴室の部品を造っておき、リフォームしたい空間で組み立てるという方法で造られます。
そのため、部品を搬入する浴室までの廊下や玄関にゆとりがないと、ユニットバスの部品を搬入できません。
具体的には、室内の廊下の幅が65cm、曲がり角が75cm以上あれば部品を搬入できます。
事前に、廊下や曲がり角の幅や広さを、測っておきましょう。
また、在来工法の浴室からユニットバスにリフォームしたいという場合も、条件があります。
浴室の壁に梁や柱などがある場合や、浴室の天井が斜めに傾いている場合などは、ユニットバスにできない可能性が高いです。
仮に、リフォーム自体はできても、今までの浴槽より小さくなる場合や、特注するために費用がかかってしまう場合などが考えられます。
ただし、業者によっては浴室の状態に合わせて提案を行ってくれることもあるため、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
ユニットバスのリフォーム事例
ユニットバスにはさまざまなサイズがあるため自宅の浴室に合わせたものを選ぶことがおすすめ
いかがでしたでしょうか。
ユニットバスとは、あらかじめ工場で造られた部品を、リフォームしたい空間で組み立てて造る浴室のことです。
規格が決まっており、サイズは1216(120cm×160cm)のように、浴室の奥行きと幅を4桁の数字で表記されます。
また、浴槽や洗い場は、10cm単位でサイズ感が変わります。
一軒家かマンションかによってもサイズが変わるため、事前に浴室の広さを測っておきましょう。
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