給湯器をDIYで交換する方法と実際の流れを確認

水を使う環境ではなくてはならない給湯器が故障した場合、DIYで交換することはできるのでしょうか。交換する内容は決して多くありませんが、個人で交換してもいいのか気になります。今回は、給湯器をDIYで交換する方法について紹介していくので、参考にしてみてください。

給湯器の交換に必要な道具

給湯器をDIYで交換することを検討するのであれば、まずは給湯器が接続されている配管などを把握することが大切です。給湯器で接続されている配管などは、給水配管・給湯配管・追い炊き配管・燃料の配管・リモコン線・コンセントなどになります。

電気回路のような複雑な要素はないため、配管の種類さえわかれば、配管の取り外しや取り付けはできるかもしれません。

使用する道具としては、給湯器の種類によっても微妙に異なりますが、モンキーレンチ・パイプレンチ・ドライバー・レンチなどです。

どれもホームセンターで購入できる道具がほとんどなので、日頃からDIYを実践している方であれば、持っている可能性が高いでしょう。

給湯器をDIYで交換する方法

給湯器を古いものから新しいものに交換する場合、DIYで取り外し・設置を行うことができます。ただしガス管の配線工事には専門的な資格が必要なので、工事までを1人で行う場合は有資格者でなくてはなりません。

※賃貸物件では住宅設備を自分で変更することはできません。どうしても交換が必要になったときは管理会社やオーナーに相談のうえ、対処方法を検討してください。

給湯器の交換の流れとしては、古いものと同型または取りつけが可能な機種を選び、購入します。工事用の材料を揃え、養生を行ってから着工に入ります。工事の大まかな手順は以下の通りです。

• ガス・電気の供給を止める
• ガス・水道・お湯・追い焚き用の配管を取り外す
• 本体を交換する
• 水道・お湯・追い焚き用の配管を工事する
• リモコンを取り付ける
• 保温工事
• ガス工事
• 試運転

工事前には事故を防止するためにガス・電気・水道を止めます。次にガスや水などの配管を取り外し、給湯器本体を取り外します。ビスを緩めながら本体を取り落とさないように注意して取り外しますが、万が一のために2名以上での作業をおすすめします。
古い機器と配管を取り除いたあとは、反対の順番で新しい配管と給湯器を設置します。水道パッキンは古いものを再利用せずに新しいものに交換し、配管を接続したあとはリモコンを取りつけます。

屋外への設置では、既存の防雨コンセントが取りつけられている場合はそのまま使用できますが、万が一防雨コンセントがついていなければ新設しなければなりません。 この工事は「電気工事士」の有資格者のみに許可されていますので、ご自身で電気工事士の資格を所有していなければ業者に依頼してください。

配管工事が終わったら、浴室内に入ります。浴室内にリモコンを取り付ける場合は防水・防カビ対策が必須です。配管を接続したあとは凍結防止のための保温工事を行い、その後ガス工事を実施します。

ガス管の接続工事は、取りつけ・取り外しともに「ガス可とう管接続工事監督者」の資格が必要です。ご自身で資格を持っていなければ業者に依頼しましょう。 給湯器は決められた手順にしたがって取り外しを行い、再度部材を揃えて取りつけを行うことで新しいものに入れ替えることができます。

ただし、給水・ガス・電気それぞれの接続に不備があるとトラブルに繋がる可能性があり、排気筒・ガス配管の接続不良は死亡事故を招くおそれがあります。 ガス工事には、ガス設備士かガス機器設置スペシャリストの資格だけでなく、取付け器具のガスの種類によっても異なる工事資格が設定されています。

これらの資格は、ガス工事会社の技術者が保有していますので、工事はDIYで行うことなく専門業者に頼みましょう。 DIYによる取りつけ工事で何らかの事故が起きた場合、自己都合によるトラブルのため保証が受けられないことにも注意が必要です。DIYが難しい場合は必ず給湯器交換を専門に行う業者にご相談ください。

給湯器のDIYは意外と難しい

配管などを見れば、そこまで複雑に見えない給湯器のDIYですが、実際にやってみると困難な箇所が多いため、断念してしまう方も多いでしょう。

給湯器の配管は、様々な部材で接続されており、古い鉄の配管が使用されている場合は、気軽に外すことはできません。フレキ管で接続されている場合は、簡単に外すことができるかもしれませんが、それでも無理に外そうとすると根本から折れてしまう恐れがあります。

他にも、架橋ポリエチレン管やポリブデン管などは、専用の接手でなければ接続することが困難なケースもあるので、事前に把握しておかないと大惨事になってしまうでしょう。

またガス管の接続には専用の資格が必要で、電気の配線にも電気工事士の資格が必要になるので、気軽にDIYで給湯器を交換することはできません。

給湯器本体はDIYで取り付けることができますが、ガスや電気の配管は業者に依頼することになるので、結局は交換費用がかかります。

給湯器の設置代くらいは浮くかもしれませんが、基本的には給湯器の接続は業者に依頼する方が賢明です。

給湯器のDIYはおすすめできない

給湯器本体の取り付け自体は、DIYで設置することはできます。しかし、取り付ける際に、配管を間違えてはいけないなど、注意事項が多いため、トラブルに発展してしまう恐れがあるでしょう。

またガスや電気については、資格がないと配管接続してはいけないため、結局は業者に依頼することになります。

給湯器を交換する場合は、素直に業者に連絡し、工事を行ってもらいましょう。