給湯器のつけっぱなしはどれくらい損するの?
「いつも、つい給湯器をつけっぱなしにしてしまっている」という方は意外と多いのではないでしょうか。
給湯器のつけっぱなしにより、どれくらい光熱費に影響があるのかという点は、気になりますよね。
そこで本記事では給湯器のつけっぱなしにより損してしまう費用や、その具体的な金額を紹介します。
給湯器の使用で発生する諸費用を知りたいとお考えの方は、ぜひ本記事を最後までお読みください。
給湯器のつけっぱなしは危険なのか
給湯器のつけっぱなしによる危険性は、低いといえます。
なぜなら給湯器には、電源が入っている場合でも、内部に水が流れないと点火されないという仕組みが備わっているためです。
さらには、長時間ガスが出つづけている場合やガス漏れが発生している場合には、安全装置が作動し、自動的に停止するように設計されています。
ただし、使っている給湯器が下記に該当する場合は、注意が必要です。
つけっぱなしによる火災のリスクがある給湯器
- 10年以上使用している給湯器
- バランス型風呂釜(バランス釜)
前述した、内部に水が流れていないと点火されない仕組みや安全装置を搭載している給湯器は、2000年ごろから製造され始めました。
そのため、これより前に製造された給湯器を使っている場合は、つけっぱなしによる火災のリスクがあるということを覚えておきましょう。
またバランス釜とよばれる、1960年代から普及し始めた、種火を用いた古いタイプの給湯器を使っている場合も、つけっぱなしによる火災のリスクが高いため注意が必要です。
給湯器はつけっぱなしにより壊れやすくなる?
給湯器のつけっぱなしによる、故障のリスクも低いといえます。
なぜなら給湯器は、機器の内部に通水しなければ作動しないため、つけっぱなしが経年劣化を早め、直接的な故障の原因になるということはありません。
給湯器のつけっぱなしにより損する光熱費
ここでは、給湯器のつけっぱなしにより発生する光熱費の内訳や、具体的な金額を紹介します。
➀ガス代
給湯器のつけっぱなしにより、直接的にガス代が発生するということはありません。
しかし、給湯器がつけっぱなしになっていると、水道の温度設定によってはお湯が出てしまうので、結果的にガスが使用されることになります。
そのため、少しでもガス代を節約したいとお考えの方は、給湯器の電源をこまめに切るとよいでしょう。
②電気代
給湯器のつけっぱなしにより発生する費用としては、ほかに電気代が挙げられます。
この電気代は、「待機電力」により発生するものです。
待機電力とは、待機時消費電力の略であり、機器が作動していない時でも消費される電力のことを指します。
なお、一般的な給湯器の待機時消費電力は、7W程度です。
給湯器のつけっぱなしによって発生する年間の電気代は、下記の計算式をご参考ください。
【年間の電気代】
7W÷1,000×26円×24時間×365日≒1,594円
(電力は7W/電気代は1kWhあたり26円で計算)
給湯器の電源を入れたままの状態で発生する待機電力は、ひと月あたり130円程度です。
これは、年間に換算すると1,600円程度になるため、「電気代を極力節約したい」とお考えの方は、給湯器を都度消すほうが賢明でしょう。
参照元サイト:「給湯器の電源入れっぱなしは電気代のムダ!都度消しにして年間1,600円を節約!」
https://www.mizu-tech.co.jp/blog/87945/
給湯器のつけっぱなしで電気代がかかるタイミングと理由
ここからは、給湯器のつけっぱなしにより、電気代が発生するタイミングやメカニズムを解説します。
タイミング➀水道を使用する際
水道を使用する際には、給湯器内で電力が消費されるため、電気代が発生します。
水道を使用することで給湯器内に水流が発生し、センサーがこれを感知することで、いつでもお湯を使用できるよう待機モードに入ります。
このときに、センサーが電力を消費するため、結果的に電気代がかかってしまうという訳です。
タイミング②水を温めている時
水を温めているタイミングでも、電気代は発生しています。
なぜなら、給湯器内でガスを使用する際に、電気が必要となるためです。
具体的には、ガスに着火させるためには、電気を用いて火花を発生させることが必要です。
さらに、ガスを効率よく燃焼させるためにファンで空気を送り込む必要があり、このファンを回転させるときにも電気代が発生します。
タイミング③お湯の温度の調整時
お湯の温度を調整することによっても、電気代はかかります。
理由は、お湯の温度を調整する際に、温度センサーが使用されるためです。
この温度センサーも、電力を消費します。
このように、ガス給湯器であっても、給湯器内で水を温める際には、多くのプロセスで電気が必要になります。
給湯器を都度消す場合の注意点
給湯器を消す際は、コンセントを抜かないように注意しましょう。
コンセントを抜いてしまうと、給湯器に備え付けられている凍結防止機能が作動しません。
冬場は気温が下がるため、屋外に設置するタイプの給湯器は特に、内部の水が凍結して配管が破損するおそれがあり、こうなると給湯器自体が故障してしまいます。
特に北国は冬場の気温も低いため、電気代を節約したいからといって給湯器のコンセントを抜くことは危険です。
給湯器の電源を切る際は、必ず電源ボタンを押して電源を切りましょう。
給湯器のつけっぱなしによる損は意外と小さい
いかがでしたでしょうか。
本記事では「給湯器のつけっぱなしによって損してしまう可能性はあるの?」という疑問にお答えしました。
給湯器のつけっぱなしによって、電気代やガス代が余分に発生してしまいます。
しかし、給湯器を都度消した場合との差額は、毎月数百円程度であるため、そこまで大きな損は発生しないといえます。
なお、古い給湯器には、つけっぱなしによる火災のリスクがあるため、点検や交換を行いましょう。
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