ガス給湯器を使う際の光熱費を節約する方法
ガス給湯器を使うことで、どのくらいの光熱費がかかっているのかという点は、気になりますよね。
毎月の光熱費の金額を把握したうえで、できるだけ費用を節約したいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ガス給湯器を使うことによる光熱費の内訳や、その節約術を紹介します。
光熱費を抑えたいとお考えの方は、ぜひ本記事をご参考ください。
ガス給湯器を使うことによる諸費用
ここでは、ガス給湯器を使うことでかかる諸費用の内訳や、その理由を解説します。
ガス給湯器を使う場合は、ガス代や水道代のほか、電気代もかかります。
なぜなら、ガス給湯器を作動させる際には、電気が必要となるためです。
ガス給湯器で電気代がかかる理由
「ガス給湯器なのに、具体的にどこで電気が必要になるの?」と不思議に思われた方もいるのではないでしょうか。
ガス給湯器を使用する際は、下記に挙げたタイミングで電力が必要になります。
ガス給湯器が電力を消費するタイミング
- センサーが水流を感知した際
- 電気プラグを用いて着火する際
- 給湯器内部に空気を送り込むためにファンを回転させる際
- 温度調整のため温度センサーが使われる際
- 水量やガスの量を調節する際
- ランプ点灯やリモコン操作を行う際
このように、ガス給湯器といっても多くのプロセスで電力を消費しており、それに伴い、電気代が発生するのです。
また、ガス給湯器の電源をつけたままにすることで、余計な電力を消費してしまうこともあります。
たとえば、ガス給湯器の電源をつけたままにした状態で水道を使うと、機器内部の水流センサーが反応し、この際に電力が使われます。
なお、給湯器のつけっぱなしによりかかる電気代は毎月数百円程度であるため、そこまで大きい金額ではありません。
しかし、ガス給湯器を使うことでかかる電気代を少しでも抑えたい場合、まずはこまめにガス給湯器の電源を切ることをおすすめします。
ガス給湯器を使う際の光熱費の節約術
続いては、いよいよガス給湯器を使うことでかかる諸費用の節約方法を、家の中の場所別に紹介します。
お風呂編
お風呂では、ガスで沸かしたお湯を大量に使います。
そのため、お風呂の入り方を工夫するだけで、水道光熱費を大幅に節約することが可能です。
湯量を減らす
まずは、湯船に張るお湯の量を減らしてみましょう。
具体的には、たとえば今まで浴槽の8分目までお湯を張っていたところを、5分目程度に減らしてみることをおすすめします。
なお、5分目程度の湯量でも、お湯につかる際に身体の体積により水位が上がるため、しっかりとお湯につかることが可能です。
浴槽に溜めるお湯を減らすことで、ガス給湯器で使われる大量のガスや電気、また水の節約にもつながります。
また同様の理由で、シャワーを使う時間も減らしたいところです。
シャワーを1分間使うと、約12リットルのお湯を消費することになり、17分間使うとおよそ浴槽1杯分のお湯の量を消費することになります。
そのため、シャワーを使う時間を減らすほか、節水型のシャワーヘッドを使うことで、諸費用の節約効果が期待できます。
設定温度を下げる
お湯の量を減らすだけではなく、設定温度を下げることも、ガスや電気の節約につながります。
お湯の設定温度が1℃上がるだけで、使われるガスの量は大きく増えるのです。
そのため、無理のない範囲で給湯温度を下げることで、ガス代を節約できます。
たとえば、暑い夏場は給湯温度を40℃程度に設定してみてはいかがでしょうか。
夏は、低めの温度で入浴したほうが、お風呂上がりに汗ばむこともなく快適です。
また、夜は低めの温度で入浴することで、副交感神経が優位になるため、スムーズに眠れるというメリットもあります。
お風呂の給湯温度を確認のうえ、適切な温度設定を行い、諸費用の節約につなげましょう。
追い炊き回数を減らす
追い炊き回数を減らすことも、ガス給湯器の光熱費を節約するうえで非常に有効です。
水を温める際は、大量のガスが消費されるため、追い炊きの回数を減らすだけでも、ガス代を大幅に抑えられるのです。
追い炊き回数を減らす工夫としては、浴槽の蓋をこまめに閉めることをおすすめします。
蓋を閉めるだけで保温効果が高まり、お湯の温度が長時間保たれるため、追い炊き回数を減らせます。
なお、保温効果をより高める工夫として、浴槽に被せるアルミ製の保温シートを活用することもよい方法です。
さらに、家族がいる場合は、入浴のタイミングをできるだけ揃えることで、追い炊きの回数を減らせます。
足し湯する
湯船のお湯が冷めきっていない場合は、追い炊き機能を使うことよりも、お湯を足すことをおすすめします。
なぜなら、湯船に張ったお湯がある程度温かい場合は、追い炊きに比べて、足し湯のほうが必要なガスの量が少なくて済むためです。
給湯パネルに「足し湯」ボタンがある場合はこれを押し、ない場合はご自身でお湯を足しましょう。
キッチン編
キッチンも家庭内において、多くのお湯を使用する場所です。
ガス給湯器の水道光熱費を節約するうえでは、お風呂だけではなく、キッチンでのお湯に関しても見直してみましょう。
設定温度をこまめに切り替える
まずは、お風呂の給湯温度と、キッチンの給湯温度をこまめに切り替えるように心がけましょう。
給湯温度を1℃下げるだけで、ガス代の大幅な節約につながります。
キッチンでの洗い物は、お風呂とは違い、そこまで温度の高いお湯は必要ありません。
ぬるま湯であれば、食器の油は十分落ちるため、キッチンで使うお湯の温度は40℃以下の設定でよいでしょう。
なお、ご自宅の給湯パネルに「優先ボタン」がある場合は、これを利用することで、お風呂とキッチンそれぞれの給湯温度を簡単に切り替えられます。
洗い物で使うお湯を減らす
洗い物に使うお湯の量を減らす工夫も、大切です。
お湯を減らす方法としては、つけおき洗いをおすすめします。
使った食器を水につけておくことで、汚れが落ちやすくなり、すすぎに使用するお湯の量を大幅に減らせるため、水道光熱費の節約につながります。
つけおきには水を使い、すすぎを行う際には、お湯もしくはぬるま湯を使うとよいでしょう。
また、つけおき洗いには、汚れが落ちやすく洗い物がラクになるという嬉しいメリットもあります。
なお、食洗器がある場合は、設定温度を調整しましょう
お湯は水から沸かす
料理する際は、「水から沸かす」ということも、諸費用を節約するうえで大切なポイントです。
蛇口から出したお湯を火にかけたほうが早く沸くため、ガス代の節約になりそうなものですが、実は水から沸かしたほうが結果的にはお得といえます。
なぜなら、お湯を出すまでに、給湯器でガスや電気が使われるためです。
つまり、トータルで考えると水をコンロの火で沸かしたほうが、光熱費の節約になるのです。
なお、この方法は料理の観点からも、おすすめします。
なぜなら、芯が残りやすい根菜類は水から煮たほうがやわらかく調理できるためです。
ガス給湯器を使う際の光熱費の節約シミュレーション
ここからは前述した節約術を取り入れることで、節約可能な費用の具体的な金額を、シミュレーションを用いて解説します。
なお、ここでは、節約効果が1番大きいガス代に焦点を当ててお伝えします。
➀【お風呂編】ガス代の節約のシミュレーション
お風呂におけるガス代の節約のシミュレーションは、下記の表をご覧ください。
なお、本シミュレーションは4人家族を想定して作成しています。
1年間で節約できる費用【お風呂編】
平均的なガス代(年間) | 節約後のガス代(年間) | 差額(年間) | |
お湯張り | 1万7,000円 | 1万2,000円 | 5,000円 |
シャワー | 8万4,000円 | 6万2,000円 | 2万2,000円 |
追い炊き | 6,400円 | 1,400円 | 5,000円 |
合計 | 10万7,400円 | 7万5,400円 | 3万2,000円 |
上記は、お湯張りの際、1回あたり湯温を2℃下げ、湯量を50リットル少なくしたという仮定のシミュレーションです。
たとえば、今までお風呂のお湯を8分目まで張っていたところを、5分目に減らすことで、50リットル程度のお湯の節約につながります。
また、シャワーは家族1人あたり1日の使用時間を2分短縮し、追い炊き回数は1日の回数を2回から1回に減らしたという想定です。
シミュレーションのとおり、お伝えした節約術を日々実行することで、お風呂に入ることでかかるガス代を年間約3万2,000円節約できます。
このように、日々の小さな工夫で、ガス代を抑えることが可能であるため、ぜひお試しください。
参照元:
「今すぐできる!ガス給湯器で光熱費を節約するコツ」
https://www.sunrefre.jp/gas/about/frugal/#01
「東京ガス:ガス料金/一般料金」
https://home.tokyo-gas.co.jp/gas/ryokin/ippan/index.html
②【キッチン編】ガス代の節約のシミュレーション
続いては、キッチンにおけるガス代の節約のシミュレーションを紹介します。
具体的に抑えられるガス代は下記の表をご覧ください。
1年間で節約できる費用【キッチン編】
平均的なガス代(年間) | 節約後のガス代(年間) | 差額(年間) | |
つけおき | 1万3,000円 | 0円 | 1万3,000円 |
水洗い | 1万3,000円 | 7,000円 | 6,000円 |
合計 | 2万6,000円 | 7,000円 | 1万9,000円 |
つけおき洗いには水を使うため、ガス代はかかりません。
また、通常の水洗いに関しては、給湯温度を42℃から37℃に下げたうえ、時間を5分短縮した場合を想定して作成しています。
キッチンにおいては給湯温度を下げることや、つけおき洗いを行うことで、ガス代を年間約1万9,000円、節約できます。
参照元:
「今すぐできる!ガス給湯器で光熱費を節約するコツ」
https://www.sunrefre.jp/gas/about/frugal/#01
「東京ガス:ガス料金/一般料金」
https://home.tokyo-gas.co.jp/gas/ryokin/ippan/index.html
ガス給湯器の仕組みを知って光熱費を賢く節約しましょう
いかがでしたでしょうか。
本記事では、ガス給湯器を使用する際に発生する費用の節約方法や、具体的なシミュレーションを紹介しました。
ガス給湯器を使用すると、ガス代や水道代だけでなく電気代も発生します。
これらの費用を節約するためには、家庭内でお湯を頻繁に使用するお風呂やキッチンにおいて、使用するお湯の量を減らすことや給湯温度を下げることが大切です。
本記事を参考に、ぜひ諸費用の節約に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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